マインドマップ

前回に引き続き、セルフマネジメント関連から最近気に入っているもの。正確にはマネジメントの道具ではないのだが、生活仕事いろいろな場面で使えるので、ここで紹介しておきたい。Mindmeister というウェブベースのマインドマップである。
マインドマッピングは考えていることを視覚化する方法のひとつ。古くからあるKJ法やら京大カードといった外部情報の整理技術ではなく、もっともっとプライベートな作業だ。ヒトのアタマの中は、必ずしも言語化されているわけでも論理的に整理されているわけでもなく、様々な情報の断片が手前勝手な論理で複雑に絡み合っている。それを整理してアウトプットするとなると、かなり骨の折れる翻訳作業になるものだ。そこで、アイデアや関連情報をどんどん書き出して、ダイアグラム化していくのだ。アイデアは視覚化され、客観的に眺められるようになり、論理的に整理することが容易になる。さらに外部情報も加えていって、発展させて行くこともできる。企画戦略といった仕事のシーンはもちろん、目標達成のためのセルフマネジメントにも使える。
最近では関連書籍が多く出版されているし勉強会も行われているようだが、誰だって自分なりに編み出した手法はあるものかもしれない。僕も以前は自己流の手描きでやっていた。学校でスタジオ課題に向かうときなど、建築学生ならきっとバッグの中に入っているトレーシング•ペーパーのロールを机の上に広げて、ひたすら頭に浮かんでくるアイデアやスケッチを書き散らかしていった。例えば小学校を設計する課題なら、左端に○○小学校と置き、右側へユーザーグループ、サイトコンテクスト、先攻研究、技術、予算、法規といった基本要素を配し、どんどん分岐させ連結させ拡大させて行く。ロールペーパーなので必要なだけ転がしていけばいい。出来たダイアグラムからゴールやコンセプトといった基礎プログラムを導きだし、企画書をつくる。必要なリサーチや作るべき図面、模型の数や種類といったToDoを導きし、作業を開始する。
マインドマップを作成するアプリを利用すると、アナログな自己流よりも作業はずっと効率的になる。マップの改造も容易だし、文章だけでなく絵や図なども扱える。過去のマップデータの保存が効く。すでにいろいろなアプリが出ているが、定番になっているのはFree Mindだろう。その他、MindomoやXmind、MindMapperなど、FOSSから有料のもの、絵が書きやすいものや、グループ共有がしやすいものなど様々あるので、自分の使い方や感性にあったものを見つけるのは難しくない。
MindMeisterはドイツで開発された、クラウドのマインドマッピングとブレインストーミングのソフトだ。マップ作成機能も十分強力で、様々なインポート/エクスポートに対応する(バージョンによる)。ウェブベースなので、出先でもどこでも思いついたときにマッピングができ、チームで利用できるので、メンバーと共有してどんどん書き込んでいける。無料だが制限のあるBasicバージョンから、有料だが強力なBusinessバージョンまで4種類ある。
使い始めたばかりだが、試しに目先の仕事や、WunderlistやiCalと合わせてセルフマネジメントツールのひとつとして使ってみているが、使い勝手はよい。ただ常にネット環境が必要になるので、ローカルでFree Mindと併用すべきか考えているところだ。

コメントする

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です