スカルパ ダルマ

芦屋は瀬戸内海と六甲山に挟まれた街。阪急芦屋川駅から10分も歩けば日本ロッククライミング発祥の地であるロックガーデンがあり、そこからいくつかのトレイルへ入ることができる。縦走ルートもあれば最高峰から有馬温泉に抜けたりと様々なルートがあり、またトレランや氷瀑巡りなど楽しみ方もいろいろある。
大都市圏に接してるだけに殆どのトレイルはよく整備されていて、子供が遠足に来られる程。大げさな装備はなくても楽しむことができ、靴も本格的な登山靴が必要になるシーンは少ない(季節やルートによってはちゃんとした装備が必要になります)。なにしろベアフットランのワラーチや、文字通りベアフット(裸足)で歩き回る猛者もいるくらいだ。僕はまだその境地には至っていないので、トレラン用のVivoで入る事が多い。ランだけが目的ではないけど軽快で必要十分なグリップがあればよいのだ。メジャーなルートから外れない限りとくに困ることはない。
とはいえ岩場には向かないのと、天候によっては心もとない場面もある。フィールドワーク用のダナーアケーディアを持っているけど、せっかく身近な山で気楽に遊べるのにおおげさなモノは避けたい。そこで六甲山で遊ぶ範囲を少し広げるために、岩場にもトレッキングにもつかえて、軽快な靴がないものかと探してみた。
アプローチシューズ
その名の通りクライミングの岩場に辿り着くための靴。トレッキングはもちろん低難度のクライミングルートならこなしてしまう事も想定しているため、軽トレッキングシューズとロッククライミングシューズの両方の機能が要求される。重いバックパックを背負って何日も歩くことは想定していないので、ローカットモデルが多く防水性も最低限に控えてある。まあ、岩場向けの軽快なトレッキングシューズといったところだろうか。かなりニッチな靴のようだけど、日帰りがメインで岩場の多い六甲山には、雨さえ気をつければなかなか調子が良いようだ。
ダルマプロはイタリア登山靴の名門スカルパがティトン国立公園のエクサム山岳ガイドに提供するために開発したアプローチシューズだ。米最古の登山指導組織でもあり米軍の山岳トレーニングも行っているエクサムガイドのための靴となると随分と大げさな気もするが、スペックやデザインを見る限りスカルパの定番ゼンのミドルカットバージョンのようだ(スカルパでは他にもモヒートというアプローチシューズも有名。日本ではモジトと紹介されている)。爪先からテンションがかけられるレースアップや頑丈なラバートゥ、垂直にカットされたサイドなどはまさにクライミングシューズのそれである。ソールは固めで爪先に体重をかけても安定する。スエードアッパーも十分安心感のある厚さがある。タンとアッパーは一体ではないので、防水防塵性はあまり考慮にいれていないようだ。片方450g。2010年にはナショナルジオグラフィックのギアオブザイヤーを受賞している。
さっそく地獄谷から岩がちなルートを選んで六甲山をうろついてみた。軽快でいて固めのソールとアッパーが心強い。ソールは沢の濡れた岩ではさすがに不安定だが、トレッキングルートでは十分のグリップがある。もちろん岩場ではかなり自由に動き回れる。六甲山で遊ぶ範囲が広がりそうだ。

1件のコメント

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    お、これこないだ岩梯子ルートで履いとったやつですか?

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